ドイツ語には、「分離動詞」という、他の言語ではあまり見られない文法項目があります。
分離動詞とは、その名前が示すように、「文で使われると分離する動詞」です。
詳しく見ていきましょう。
分離動詞とは
分離動詞には色々とありますが、例えば ankommen を見てみましょう。
ankommen は、「到着する」という意味の動詞です。不定形では ankommen ですが、文章で使われると、an の部分と kommen の部分で分離します。
Er kommt morgen in Frankfurt an.
彼は明日フランクフルトに到着します。
ankommen は an + kommen で成り立った動詞ということですね。
この場合、an は「前綴り(前つづり)」と呼ばれます。
上の例文では、動詞の部分が文の2番目に位置していますが、前綴りの an は文の最後に置かれているのが分かりますね。
つまり、分離動詞は、主文で定動詞として使われる場合に分離し、前綴りの部分は文末に置かれるということです。
辞書での見出し語
しばしば独和辞典などでは、見出し語で
an|kommen
などと分離線を使い、前綴りの部分と動詞の部分が分かるように掲載されています。
分離動詞のアクセント
分離動詞では、アクセントが前綴りの部分に置かれます。