ドイツ語の動詞には、「複合動詞」と呼ばれるものがあります。
これは、動詞の前に前綴り(まえつづり)がくっついてできた動詞です。
複合動詞の例
例えば、ankommen(到着する)という動詞がありますが、この動詞は kommen(来る)という動詞に an という前綴りがくっついてできたものです。
このように、複合動詞は、元となる動詞の前に前綴りが付け加えられてできているのが特徴です。
分離動詞と非分離動詞
上述のように、ドイツ語の動詞には複合動詞というものがありますが、この複合動詞をさらに「分離動詞」と「非分離動詞」に区別することができます。
例えば、先ほどの kommen をベースにした複合動詞には、ankommen と bekommen があります。
ankommen は分離動詞ですが、bekommen は非分離動詞です。
分離動詞とは、その名の通り、前綴りともととなった動詞とで分離してしまう動詞のことです。
ankommen は an と kommen で分離されます。
非分離動詞は分離することはありません。
ですから、bekommen が be と kommen に分離することはありません。
では、分離動詞と非分離動詞はどのように区別したらよいのでしょうか。
分離動詞と非分離動詞の見分け方
分離動詞と非分離動詞の見分け方は簡単です。
すなわち、前綴りの部分が「前置詞」、「副詞」、「名詞」などとして独立して使われる語である場合は、その複合動詞は分離動詞です。
また、前綴りにアクセントがあるのも分離動詞の特徴です。
ankommen の場合、前綴りの an は、「…に」といった意味の前置詞です。
これに対して、bekommen の場合、前綴りの be には前置詞といった形で独立して用いられることはありません。
せいぜい、辞書で「非分離動詞の前綴り」といった形で説明が載っているくらいでしょう。
このように、前綴りが独立して意味のある語にならない場合、その複合動詞は非分離動詞であるといえます。
それでは、以下のレッスンで、分離動詞について具体的に学んでいきましょう。