ドイツ語の動詞を学ぶためには、まず人称代名詞を覚えなければなりません。
人称代名詞というのは、英語でいう I, you, he, she などのようなものです。
なぜ人称代名詞を最初に覚えないといけないのかというと、動詞は人称代名詞によって変化するためです。動詞の定形が主語によって変わることを人称変化といいます。
まず、単数形から学びましょう。
人称代名詞(単数形)
単数形 | ||
1人称 | 私は | ich |
2人称 | 親称:君は 敬称:あなたは | du Sie |
3人称 | 彼は 彼女は それは | er sie es |
1人称単数の ich は、文頭以外は小文字で始まります。英語で I はどこでも大文字でしたが、ドイツ語は異なりますので注意しましょう。
2人称には、「親称」と「敬称」があることに気付きましたか?
基本的な考えとしては、「親称」は読んで字のごとく「親しい間柄」で使い、「敬称」は親しくない相手に使います。
なお、上記表において、「彼は」や「彼女は」などと記載していますが、これは便宜上そうつけているだけで、er は「彼は」など人間の男性のみならず、男性名詞が主語の場合でも使われます。sie や es についても、それぞれ女性名詞や中性名詞につかわれることがあります。
次は、複数形です。
人称代名詞(複数形)
複数形 | ||
1人称 | 私たちは | wir |
2人称 | 親称:君たちは 敬称:あなた方は | ihr Sie |
3人称 | 彼らは 彼女らは それらは | sie |
複数形にも、親称と敬称がありますね。
なお、2人称単数の敬称と2人称複数の敬称が、いずれも Sie で共通しているのに気が付きましたか。また、3人称単数の「彼女は」の sie と3人称複数の sie も同じですね。
こういった共通する部分を認識していると覚えるのが簡単になります。