前に、男性名詞の定冠詞 der、女性名詞の定冠詞 die、中性名詞の定冠詞 dasのレッスンで定冠詞を学びました。
例えば、男性名詞 Vater (父)に定冠詞をつけると、der Vater となり、女性名詞 Mutter (母)に定冠詞をつけると die Mutter となり、中性名詞 Kind (子供)に定冠詞をつけると das Kind となるのでした。
ドイツ語の「格」とは?ドイツ語学習に必須の「格の概念」で格の概念について少しご紹介しましたが、実はこれらの定冠詞 der, die, das は、格でいうところの1格(~が、~は)に相当するのです。
つまり、文章中で der Vater とあれば、「父親が(は)」となり、die Mutter とあれば「母親が(は)」となり、das Kind とあれば「子供が(は)」となります。
定冠詞の格変化:男性名詞
今回は、定冠詞+男性名詞の形が、格によってどのように変化するのか見てみましょう。
Vater | 父親 | |
1格 ~が、~は |
der Vater | 父親が、 父親は |
2格 ~の |
des Vaters | 父親の |
3格 ~に) |
dem Vater | 父親に |
4格 ~を |
den Vater | 父親を |
1格
Der Vater spielt Klavier.
その父親はピアノを弾く。
2格
das Kind des Vaters
その父親の子供
3格、4格
Die Mutter übergibt dem Vater den Spiegel.
その母親は父親に鏡を渡す。
Spiegel (男性名詞)鏡
男性名詞の2格では、定冠詞だけでなく名詞も変化する
男性名詞の2格では、定冠詞だけでなく名詞も変化することに気を付けましょう。男性名詞の2格では、定冠詞が des で、名詞の後ろに s もしくは es がくっつきます。
2格で s と es のどちらがつくかは名詞によって違います。辞書に載っているので、確認するようにしましょう。Vater の場合は s がつきます。
目安として、1音節の短い語には es がつき、2音節以上の長い語には s がつきます。