これまでのレッスン(規則動詞の現在形の人称変化の説明と人称変化表 効率的な覚え方、規則動詞の人称変化の例外①、規則動詞の人称変化の例外②)で、規則動詞について学びました。
どうでしょう。ドイツ語の動詞の人称変化に少しは慣れてきましたか。
慣れてきたところで恐縮なのですが、今度は不規則に変化する動詞について学びましょう。
規則動詞があるということは、当然ながら不規則動詞もあるわけです。
残念ですが…。
幹母音の a にウムラウトがつく変化
今回は、「語幹の母音 a にウムラウトがついて ä になる不規則動詞」を学びます。
このグループに属する不規則動詞では、活用されると語幹の母音 a が ä に変化します。
ただし、全ての人称変化で a が ä に変わるわけではありません。
語幹の母音 a が ä に変化するのは、2人称単数(du)と3人称単数(er など)に限ります。
この種類に属する不規則動詞には、schlafen 「寝る」や fahren 「(乗り物で)行く」などがあります。
さっそく、活用を確認してみましょう。
あ、ちなみに、「語幹の母音」のことを短くして「幹母音」と呼ぶこともあります。
schlafen 「寝る」の活用
「寝る」を意味する schlafen の活用は以下の通りです。
ich schlafe
du schläfst
er schläft
wir schlafen
ihr schlaft
sie schlafen
どうですか。2人称単数と3人称単数のみ幹母音の a が ä と変化しているのが分かりますね。
なお、活用において規則動詞と異なる部分を太字で示しています。
fahren 「(乗り物で)行く」の活用
「(乗り物で)行く」を意味する fahren の活用は以下の通りです。
ich fahre
du fährst
er fährt
wir fahren
ihr fahrt
sie fahren
上記の schlafen と同様、2人称単数と3人称単数のみ幹母音の a が ä と変化しています。